卓球選手指導は褒めて伸ばす?叱って伸ばす?その疑問解決します!
指導の現場でよく耳にしたのが、選手を褒めて伸ばした方が良いのか?それとも叱って伸ばした方が良いのかという疑問です。
褒めると調子に乗りそうだし、だからといって叱るとシュンとなってしまいそうだし…
どうしたらいいのか、私も何度も悩みました。
そこで今回は、褒めることと叱ることの効果や、褒めて伸ばした方が良いのか、叱って伸ばした方が良いのかについてお話ししていきます。
褒めることで得られる効果は?
少し前から、人は褒めた方が伸びると言われています。
これは本当でしょうか?
答えは「Yes」です。
これは、脳科学からも証明されています。
人は褒められるとドーパミンという脳内物質が分泌されます。
ドーパミンは幸せホルモンと呼ばれ、やる気や幸福感を感じさせてくれます。
また、ドーパミンは、記憶や運動技術の定着にも重要な役割を果たしているそうです。
まぁ、そんな難しい話をしなくても、褒められて嬉しくない人はいませんよね?
それだけで、やる気も出てきます。
褒めるということは、人を成長させるときの大切な栄養と言えるでしょう。
叱ることの効果は?
人は褒めることで伸びるということを書きましたが、それでは叱るということには効果が無いのでしょうか?
この答えは「No」です。
叱ることの最大の目的は、自分の間違いに気づかせてあげることです。
自分の間違いに気が付くことができなければ、それ以上成長することはできないでしょう。
人が成長するためには、やはり正しい道を歩む必要があります。
自らの力で誤りに気がつけるのであれば問題はありません。
問題なのは、自ら力だけで誤りに気が付けなかった場合です。
その時は、しっかりと叱ってあげて正しい道へ導いてあげることが必要です。
叱ることによって自ら進むべき道に気が付いてくれたのなら、それこそが叱ることの最大の効果と言えるでしょう。
褒める場面と叱る場面
褒めるという行為は万能です。
プレーに限らず、普段の言動でも、褒めるタイミングさえあればいつでも使えます。
ただし、叱るという行為はそうはいきません。
叱るということは、相手の心に痛みを与える行為です。
闇雲に使っても全く効果は得られません。
そればかりかマイナスが大きくなる可能性もあります。
ここぞと言う時に使ってこそ効果を発揮します。
具体的な話をすると、人として誤った行為を行った時や、スポーツ選手として間違った言動を行った時には叱る前に何度か注意を与えました。
それでも改善が見られなかったときは叱るようにしていました。
ただし、プレーの内容や技術で叱ったことはありません。
その場合は、叱るとは別の行為で選手に理解を促します。
その方法については、別の機会でお話ししたいと思います。
褒めて伸ばすべきか叱って伸ばすべきか
選手を褒めて伸ばした方が良いのか?それとも叱って伸ばした方が良いのか?
もう結論はお分かりですよね?
どちらも必要です。
ただ、どちらにウェイトを置くかと言えば、やはり褒める方に重きを置くべきでしょう。
褒めることで、自信やヤル気を育て、必要な時にはしっかりと叱る。
このアメとムチの使い方が大切です。